理想的プロジェクトメンバー構成って?
最近のWeb, アプリ系事業会社(ゲームを除く)における開発チームのプランナーについてボーッと考えていたらいつの間にかプロジェクトメンバー構成って?みたいになったので適当に書きなぐる。たぶん経営者とかは普通に考えていることだと思うからこんなこと考えている人もいるんですねーぐらいで留めてほしい。
ちなみに結論は一番下。
※ この記事では主に立ち上げ〜成長初期フェーズを主な視点としています。基本的にはスケール後も同じことが言えると思いますが、最小構成で成立する人材獲得の難易度や、採用フィルターを弱めず組織構造(ホラクラシー型組織, 連邦型組織あたりを主眼としています)への成立の難易度は相当な気がするので、ただの理想論なのかもしれません
事業を行う上での前提
※ 研究などの投資に関しても中長期的視点で収益を確保するための戦略である
上記前提を最大限発揮するための理想
- 維持コストなどを考えた場合、有能なメンバーで最小人数でのチームを組むのが理想的である
少数精鋭なチームで構成するpros/cons
- pros
- cons
- 人件費/1人が高額
- 退職者1人あたりの裁量が大きいためチームとして成立しなくなる可能性が大きい
最小チームの構成例とその役割
- プロダクトオーナー (PO)
- プロダクト起案
- プロダクト判断
- エンジニア (フロント, サーバー, インフラ)
- 実装
- デザイナー
- ブランディング設計
- 情報設計
- 視覚デザイン
※ メンバー全員が一般的に職位が高い(スキルが高い)場合、チーム統括スキル(ディレクション), 言語化スキル, ビジネスサイドへの理解(顧客ニーズ、体験設計、ブランディング展開の分析・設計・展開を含む)があり管理コストが少ない
(営業, マーケ, 法務や管理などは一旦除いています)
最小構成チームになった際に一般的チーム構成から除外される役割
- ディレクター
- プロジェクトマネージメント (PM)
- 開発サイドのプランナー
- 企画
この2職種場合、ディレクターは一般的に現場あがりである場合が多いが(職位があがってディレクター兼任など)プランナーはどうだろうか?
プランナーの企画部分に関してはPDCAサイクルやチームメンバーのコンペティティブ・インテリジェンスによって成立してしまう。(逆に言うと文脈から外れた企画を9割以上の勝率を出し続けれるスペシャリストであればどの企業からも引っ張りだこだとは思うがw)
この先(というか既に?)企画でのあてる確度の低いプランナーはドロップするのかな… 南無。。。
プロダクトがスケールした時の求人を出す職能の優先度
逆にスケールした時にどういう優先順位たどるかなーって考えてみた。
昨今のサービスにおいて定量的視点と定性的な視点、双方を交えた上で話すことは必須である。
が、(POがサービスの核心、デザイナーもしくはマーケの人間が定性を握っている事を前提として) 消費者動向の多様化が常ないま、より確度の高い定量データの抽出が求められる。ので、必然的に以下になりそうな予感がする。
- アナリスト・データサイエンティスト
やっぱ数字的なセンスがある人最強ですね (遠い目
だらだら書いたけど、理想的プロジェクトメンバー構成って?
あくまで僕が個人的にお話したりしたうえでの個人の肌感覚なのですが、時代に即したテクノロジーとビジネスをちゃんと見れて (僕の考えるコンペティティブ・インテリジェンスがこれになりますが) 且つスキルがそれなり以上ある人のプロジェクトメンバー構成であるとチームとして強いって感じなんでしょうか。
ここまで駄文を書いておいて思うのは、改めて人って大事だし、もう企業より人にフォーカスが当たる世の中なのかなって思いました。 (極論、企業はバジェットとデータ資産、各個人に提供する環境やリターンと引き換えにチームとして保有している(サービスとして成立している)プロジェクトを確保するようなイメージ)
おしまい
20160104 : デザイナーの未来
2016年 デザインに関する5つのトレンド blog.btrax.com
これスゴくいい記事だなーと思ったので引用しながら考えてみる。
デザイナーがエンジニアリングもするの?
昨年こういうのがあがった。
「テクニカルクリエイター」という職種を新設し、募集・育成します。「サイバーエージェント、アプリ開発で新職種」https://t.co/uRwmoxfrgb #日本経済新聞
— サイバーエージェント 広報&IR担当 (@CyberAgent_PR) 2015年12月21日
この記事内にある以下は「市場にいないからもう作るわ!」ってことですね。
既存の社員の育成と併せ、17年3月卒の新卒で約10人の採用を目指す
これはリーン・スタートアップや時代特性を加味して考えればそうなのかなと。
今の時代は“まだ”大きな資本がなくても市場に大きな影響を与えることが(たぶん)出来る。
でも、CAみたく大きな会社でも何が市場的にあたるかは検証しないとわからないから、少人数且つ高速でプロダクトを作れるチームで開発し当たればスケールさせよう!ということです。
その意味では記事の
デザイナーとエンジニアの境界線がどんどん無くなる
は市場価値の高さに比例した見方をして良いと思う。
※ 僕個人が考える市場価値は次な感じ
デザイナーとしての職能 x 他の職能 = 市場価値(レア度)
ex.
100人に1人のデザイナースキル
50人に1人のエンジニアスキル
10人に1人のディレクタースキル
▶ (1/100)x(1/50)x(1/10) = 5万人に1人の市場価値の人
エンジニアリングによって市場価値をあげようとするなら、学習コスト的にエンジニアリングでどういうことが出来るかとか、どうやればコストをかけずに出来るかみたいな視点からはいると良いはず。
それだけでチームのコミュニケーションなりがぜんぜん違うと思う。
というかその発展先にディレクター(プロジェクト・マネージメント)があるw
そもそもデザイナーって?
デザインは問題を解決する手段なので別にエンジニアリングが― とかどうでもよいのでは?って思ってます。
極端な話、この先GUIが在り続けるともわからない。
世界がNo GUIになった時(例えばSiriやOK Googleといった音声によるUI)になった時どうデザイナーとして立ち振舞が出来るか?を考えたら良さそう。
- デザイナーとしての道を極める
- 企画者として上流から携わる
- コーディングスキルを身につけ、実装全てを担う
とあったりするわけですが、どれか1つでなくても良いのかなーと。全部中途半端でもそれが全部80点であればいろんな役割出来るわけでそれは結構求められてると思いますし。
デザイナーって自分のやりたいように生きる人が(自分含めて)多いですし結局何したいの?基準で考えてみるのが良いと思う。
参考までにエンジニアリングでなく、企画側だと最上流(事業責任者)はこういうことらしいです
デザイナーと一緒に仕事をする人へ
デザイナーってとっつきにくいとか言われる方もいると思う。そういう方は最初に挙げた記事のデザイン思考を分解して欲しい。 分解すると以下2点なのですがご存じない方は定番「誰のためのデザイン? 増補・改訂版」を読むのがいいと思う。とりあえずざっくり説明。
- ダブルダイヤモンド
- 人間中心デザインの反復モデル
▼ ダブルダイヤモンド
- 問題の本質を見つける
- 発散 (選択肢を広げる)
- 収束 (選択肢を取捨選択する)
- 問題の解決策を見つける
- 発散 (選択肢を広げる)
- 収束 (選択肢を取捨選択する)
▼ 人間中心デザインの反復モデル
- 観察
- アイデアの想像 プロトタイピング
- テスティング
デザイナーの仕事の1/3は相手を理解する事、1/3は解決策を伝える事、そして最後の1/3がデザイン作業である。すなわち、デザイナーの仕事の2/3はコミニュケーションに充てらてれる。
と記事にありますが、実際にデザイナーは仕事すると各項目の内訳付けてこんな感じ。
- 相手(ユーザー)を理解する
- 1.なんか問題がある (数字悪い)
- 2.そもそもなんで問題なの?ほんとに悪いの?
- 3.それで困ってる人ってどういう人なの?
- 4.どうなったら問題が解決したって言えるの?
- 解決策を伝える
- 1.問題が解決しうる案を出しまくる
- 2.案の現実性を考える (ユーザーの特性や背景, 技術, 工数, 予算)
- 3.堅そうなものを発展(ブラッシュアップ)させてみる
- 4.発展させたものを比較してデザインするものを定義する
- デザイン作業
- 1.問題と解決策を元に何パターンか作成
- 2.パターンを検証 (影響範囲の大きい物はユーザーテスト)
- 3.検証を元にブラッシュアップ
- (4.出来たものを実装)
- 5.ローンチ / アップデート
上記ができてないから咎めるとかでなく、一緒に何をやればよく出来るか これをベースにデザイン思考とかチームの練度上げとかのきっかけになったらいいなぁ。
[ 関連オススメ本 ] - 誰のためのデザイン? 増補・改訂版 ―認知科学者のデザイン原論
- サービス・スタートアップ
- リーン・スタートアップ
- Lean UX ―リーン思考によるユーザエクスペリエンス・デザイン (THE LEAN SERIES)